Midnight Nocturne |
作者:可奈丸
「ぐあぁぁっ!!」
「ロックス!?」
「君の眠り続けた数百年、私にとってはほんの数刻でしかないな・・・」
ガンム達教師は彼らの家で前の高校での話を聞くが満足な情報にはならなかった
しかし親達は前々からこの事態を恐れていたらしく、「どうか息子を助けてください」と一言を告げた・・・
ヴァサー達がさらわれてから数日後の日曜
ファザム、ガンム、カイゼルはリュオー、幻月、爆穿、ロックスの四人を召集した
【午後4時31分 会議室】
爆穿「せっかくの日曜だってのに・・・」
ロックス「また補習ですか〜?」
ファザム「今日、君達に集まってもらったのは他でもない」
カイゼル「先日、保健室付近で大きな音がしただろう?」
リュオー「え、えぇ、またいつものことだと思いましたが・・・」
ガンム「あの時、ヴァサーとアシュ、そしてバイム先生がジェノ・ゲイシズ高校の手の者にさらわれた」
リュオー達「!?」
爆穿「それって警察沙汰じゃねぇか!?」
ガンム「警察の一部組織はジェノ・ゲイシズ高校と繋がっている、何が起きても簡単にもみ消されてしまう」
幻月「つまり・・・何が言いたいんです?」
ファザム「うむ、率直に言おう、向こうと対等に渡り合う為に君達に少し力を貸して欲しいのだが・・・良いかね?」
ドンッ!
爆穿「事実を隠しておいて・・・そんな危ねぇことに生徒を巻き込むつもりかぁ!?」
ロックス「?」
カイゼル「君達が学園内でも体育、特に武術に秀でているから選んだのだし、そう簡単にはヤられないでしょう」
リュオー「ヤられないでしょう、ってカイゼル先生・・・生徒に喧嘩させるつもりですか」
カイゼル「喧嘩では・・・ないね、表向きには両校の交流試合と銘打ってあるよ」
ガンム「向こうとも話を付けてある、この試合に私達が勝てば彼らを開放する、とな」
カイゼル「教師の参加もよしとあるので私達も参加することになってますよ」
ファザム「無論只でとは言わん、今回の事が済めば君達の赤点をチャラにしてやってもいいんだがな・・・?」
爆穿「(うぐっ・・・)」
ロックス「(ん〜・・・ルミアに褒められるチャンスかなぁ?)」
幻月「私は赤点ありませんけど・・・」
リュオー「俺もギリギリ・・・」
ガンム「つれないな、おまえ達と私の仲じゃないか?」
リュオー「?」
幻月「・・・、ふぅ・・・わかりましたよ」
ガンム「リュオー・・・君はどうかな?」
リュオー「え、あ、はい・・・」
カイゼル「君達もいいかな?」
爆穿「は、はい・・・」
ロックス「うん、いいですよ〜」
ファザム「うむ、良い返事を貰って嬉しいよ」
爆穿「(ほとんど脅しじゃねぇか・・・)」
リュオー「(話に流されてつい『はい』と答えたけど・・・本当に良かったのだろうか・・・?)」
カイゼル「くれぐれもこの事は内密に・・・誰にも言ってはいけませんよ?」
リュオー「は、はぁ・・・」
ファザム「では良い試合を期待しているよ、今日はこれで解散だ」
【午後5時11分 2年の教室】
キンコ〜ンカ〜ンコ〜ン
ロックス「(さて、また家までマラソンしながら帰ろっかなぁ・・・)」
ルミア「あっ、ロックスーッ!」
ロックス「あれルミア、何で学園にいるの?今日日曜だよ?」
ルミア「そんなことは解ってるわよ、今日は家で勉強する約束だったでしょう!」
ロックス「・・・あ、忘れてた」
ルミア「いくら待ってもあなたが来ないから家に電話して何処行ったのか聞いたのよ!」
ロックス「ご、ごめん・・・」
ルミア「まったく、まるで子供みたいね・・・少しは先輩として成長しなさいよ」
ロックス「うん、頑張るよ!」
ルミア「(そこが子供っぽいんだけど・・・まぁロックスの良い所でもあるんだけどね)」
ロックス「・・・ルミア、何か言った?」
ルミア「え、な、何も言ってないわよ!?さ、さっさと帰るわよ!」
ロックス「声が裏返ってるよ・・・?」
ルミア「そ、そんな訳無いじゃないの!さ、行くわよ」
ロックス「あ、うん・・・あっ」
ルミア「?どうかしたの?」
ロックス「(今度のジェノ・ゲイシズ高校との勝負で勝てたら、赤点チャラになるんだったよねぇ・・・)」
(カイゼル「くれぐれもこの事は内密に・・・誰にも言ってはいけませんよ?」)
ロックス「あっ何でもないよ」
ルミア「?」
ロックス「けどね、今度のは赤点なくなるかもしれないよ」
ルミア「はぁ・・・?毎日勉強付き合ってる私から言わせてもらうと、そんなの出来そうに無いけど?」
ロックス「まぁ、次の通知表の結果を楽しみに待っててよ♪」
ルミア「・・・?」
【同刻 ジェノ・ゲイシズ高校校長室】
メルティ「あの三人の処置が完了致しました」
リガ「次の龍牙学園とのせんと・・・」
「・・・・・・・・・」
リガ「で、ではなく交流試合には万全の準備が整っております!」
「よし・・・君達も明日に備えて帰ってよろしいですよ」
メルリガ「「はっ!」」
シュタッ
「さぁ、ファザムよ・・・次の戦いはまた一段と面白いことになりそうですよ・・・くくくっ、あーはっはっはっ!」
ウィィィィン・・・
・・・・・・ゴポッ・・・
ヴゥゥゥン・・・・・・
―続く―
アトガキ
タイトルは直訳の方が理解しやすいです
けど今考えてみると「Frozen Memory」とタイトル逆の方が良かったかな・・・と後悔の念もあったり
次回は怒涛の戦闘シーンの連続!(のつもり)
そしてリュオーのあの姿が遂に!?