幻月の些細な?不幸 |
作者:可奈丸
クラスの生徒(他クラスも混じりつつ)が半ば野次馬と化していた、教科書やら筆箱やら色々なものが宙を飛んでいた
カンッ!
「あたっ!」下校しようとしていたクラスの生徒になにかが当たったらしい
「なんだ、この騒ぎは?」
「幻月、おまえ気付いてなかったのかぁ?」
どうやらなにかが当たるまで喧嘩には気付いてはなかったらしいマイペースな幻月らしいといえばらしい
「・・・・・あぁ、またやってるのか」
やっと状況が飲み込めてきた幻月、クラス委員としてこの喧嘩はとりあえず止めることにした
「(呆れつつ)お前等、その喧嘩やめてもらおうか」
「うっせぇな!てめぇには関係ねぇ!!」
アシュの拳が幻月に向いた、彼の怪力は学校一だ、直撃すればただではすまない
が、幻月はあっさりアシュの拳をかわす、アシュはそのままバランスを崩し観客(と化した生徒)のほうに突っ込んでしまった
「っつぅ・・・・・・痛ってぇな、生意気なんだよぉ!」他クラスの生徒、ミゲイルがキレてアシュ(たぶん他の生徒にも)に罵倒する
彼はアシュの巨体を持ち上げ別の生徒溜まりに投げつける、もちろん生徒の目線はすべてミゲイルに向く
「こ、この野郎ぉ・・・・・」「うるせぇ!てめぇらこの場でぶっつぶしてやる!」
いつの間にか兄弟同士喧嘩からクラスまるまるで喧嘩が始まった、今までの鬱憤を晴らす様に色々な罵倒が飛び交う
「おまえ、暗すぎなんだよ!」「うっさいこのマザコンがぁ!」「・・・・・・めろ」
「・・・・・・めろ、・・・・・・やめろ、・・・・・・やめろ、・・・・・・やめろぉぉぉぉ!!!」
今まで我慢してきた幻月がとうとうキレてしまったその瞬間・・・・・
ドッガァァァン!!!
一瞬にして教室が吹き飛ぶ、中では煙(正確には粉塵)が立ちこめる
煙がはれた先にはクラスの生徒が一人、幻月を除いて気絶や怪我をしている
学校中の保健委員が緊急出動し手当てをしている(何故か病院送りはいなかったそうな)
しかしさすがに一クラス全員となると人手が少なく生徒も何人か手伝っている
その中で軽傷だった幻月は二年のリュオーが担当することになった・・・・・・