―第一話― 馬鹿と沈黙と始まり |
―其ノ壱― |
―――ある一つの青い星、一つの世界の話
遥か遠い昔に異変が起こり、一度消えた世界
やがてまた世界が生まれた、だがそこは刻の無い世界
刻はそこにある、だがここには進むべき未来も、戻りゆく過去も無い
人々はあらゆる手を尽くした、が、刻は無いまま世界はまた滅びの道を歩みかけていた
二度に亘る大戦により都市は崩壊し、人口は四分の一にまで減少した………
だが今は国を立て直し、人々は互いに共存し合い平和に成りつつあった、ある一部を除いては……
そしてここに対峙する男、二人―――