―其ノ四―

ブレイザー「だったら」

エグザード「オレ様達の一斉攻撃はどうだ?」

J・ジーク「なっ君達止めとけ!ここは私が・・・」

ブレイザー「貸しは作らないタチでね、あんたは黙って俺たちに任せる!」

エグザード「コケにしてくれた分、お礼は3倍返ししてやるぜ!」

ブレイザー「J・ジークって言ったか・・・能力増強魔法とか出来るか?」

J・ジーク「(っ!?・・・澄んだ瞳だ、真直ぐ前だけを見ている・・・こいつらならやれるかもしれんな)・・・あぁ!」

ブレイザー「よし、みんなやるぞ!」

エグザード「おう!」

J・ジーク「ではいくぞ!」

J・ジークはナイトゲベールの柄を地面に突き刺し呪文を唱え始めた

 

修道者「何をする気かは知らんが無防備だ、やってしまえスコーピオ!」

スコーピオ「(ヴォォォン・・・)」

カメラアイが怪しく光り、スコーピオが三人の前に迫っていく

J・ジーク「大地の精霊よこの者達に一時その力を分け与えよ・・・カウント・アップ!」

エグザード「すげぇ・・・力がどんどん湧いてるみてぇだぜ!」

ブレイザー「これが・・・刻印術の力・・・」

J・ジーク「効果は一時的なものだ、一撃で決めろ!」

ブレイザー「わかっている!」

エグザード「おっしゃあ、やってやるぜ!!」

スコーピオ「ゴォォォ!」

既に目の前でスコーピオがハルバート『ミナレット』を振り上げていた

ブレイザー「ブレイクバーストォォォ!!」

エグザード「グラビティ・ゼロォォォ!!」

二人の攻撃が瞬時に決まり、スコーピオの装甲をいとも簡単に貫いた
そして全身に小さな爆発が起き、やがて跡形も無くなく爆発した

 

修道者「ま、まさかスコーピオまで・・・」

ブレイザー「貴様の負けだ、観念しろ」

修道者「我等の野望が、悲願がぁ・・・」

修道者はその場に崩れるように腰を落とした
魂の抜けた抜け殻のような状態で涙を流して・・・・・・

 

【換金所前】

エグザード「他に加担していた奴らも捕まえて、一気に大儲けだなオレ様達♪」

ブレイザー「あぁ、けどまさかたったあれだけの兵力で世界制圧なんて無茶な考えしやがる」

J・ジーク「仕方なかろう、今この世界は非常に不安定だ、あのような輩が出ても・・・って何故私が君達と一緒に行動しなければならない!?」

ブレイザー「だっておまえの刻印術は何かと便利だからな、刻印術師も珍しいし」

J・ジーク「私は国際天然記念物か!!」

エグザード「いいじゃんいいじゃん、三人でチーム結成っつーことで!」

J・ジーク「はぁ・・・(こやつらの世話をせねばならんとは・・・私は人身御供の立場じゃないか・・・)

J・ジークは心底深く溜息をついた

 

J・ジーク「そうそう、奴らを換金して出来た金はすべてあの修道院に寄付したからな」

ブレイザー&エグザード「「はぁ!!?」」

J・ジーク「他の修道者にはなんら関係無いからな、修道院の修理費にでも回すだろ」

ブレイザー「勝手なことするな!俺達他に金ねぇんだぞ!?」

J・ジーク「君達こそ私を勝手にチームに入れたんだ、私の言い分も聞いてもらおう!」

ブレイザー「それとこれとは関係ねぇ!!」

J・ジーク「いや関係ある!そもそもろくに貯金もしないでよく賞金稼ぎなどという不安定収入の仕事をやっていられるな!」

ブレイザー「五月蝿い!この仕事にプライドってものを持ってるんだ、それを傷つけるようなことは言わせねぇ!!」

J・ジーク「プライドを持っているならもっと合理的な行動をしろ!あれでは被害が・・・」

ブレイザー「俺達のやり方に口出ししてもらいたくないね!てめぇこそあんなでかいものを・・・」

 

エグザード「あぁ・・・腹減ったぁ〜」

グゥゥゥゥ〜

二人の口喧嘩の中、エグザードの腹の虫の声が虚しく響いた

 

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