―其ノ弐―

【修道院 1階】

修道院内には大勢の修道者がおり、二人は袋の鼠となっていた

ブレイザー「なんとか侵入できたな・・・」

エグザード「そーそー、誰かさんがでかい声出すから気付かれちまったんだよなぁ」

ブレイザー「おまえなぁ・・・(えぇ〜い、仕事終わったら絶対一発殴る!!)

エグザード「ん・・・?おいあそこにいる修道者、なんか様子がおかしくねぇか?」

ブレイザー「え?」

エグザードが言う不審な修道者は辺りを見回した後、壁の煉瓦の一つを押した
その瞬間床の一部が開き始め、地下への階段が現れた
修道者はその階段を下り、視界から消えていった

ブレイザー「・・・これは何かあるな、噂の代物かもしれねぇ」

修道者が下りきったのか階段への入り口が閉まり始めている

エグザード「やべぇ、一気に走らねぇと間に合わねぇぞ!?」

ブレイザー「ちっ、いくぞ!!」

二人はすぐさま走り、なんとか階段の入り口に入っていった

 

【修道院 謎の地下】

入り口は既に閉じており明かりになるものも無く、二人は一段づつ慎重に階段を下りていった

エグザード「うぅ・・・真っ暗であぶねぇ〜」

ブレイザー「ふぅ、やっと下りきったな・・・っ!?」

二人の目の前には大量の青白い光とさっきの修道者が立っていた

修道者「ふふふっ、お前らが私の後を追っていたことはとっくに気付いておったわ」

エグザード「なんだとぉ!?」

ブレイザー「これは・・・魔霊ドラッツェ!」

修道者「ほう、察しが良いな、さぁゆけドラッツェ共!」

一斉に二人に向かってくるドラッツェの大群、霊の相手は二人とも初めてだった

霊魂銃の弾の雨が襲い掛かる
ブレイザーは素早く、エグザードはなんとか避けていた

エグザード「お、おいこいつらどーすんだよ!?」

ブレイザー「落ち着け!おまえの武器ならたぶん霊に効果があるはずだ!!」

エグザード「たぶんって・・・こうなりゃやけくそだぁ〜!!」

エグザードは大群に向かってHELL−00を連射した
だが一発も命中せず、それどころか大量のドラッツェが一つに合体しつつあった

エグザード「だぁ〜っ!効いてねぇぞおい!!」

ブレイザー「ちぃ、てりゃぁっ!!」

ショットダートを放つが、ドラッツェの体を通り抜けただけだった

ブレイザー「あ、やっぱり?」

エグザード「『あ、やっぱり?』じゃねぇ〜よ!!」

修道者「くくくっ、ありがとう諸君、君達のおかげで世界を牛耳る力を生み出せた!さあいでよ魔霊帝ノイエ・ジール!!!」

ドラッツェ達が更に合体し始め、その姿も変わっていき、魔霊帝ノイエ・ジールとなった
二人の5倍以上はある巨体が地下どころか修道院をも崩していった

ノイエ・ジール「・・・グオォォォ!!!」

エグザード「あんにゃろ〜、無茶すんなぁ〜!!」

ブレイザー「くそぉ!脱出するぞ!!」

エグザード「言われなくてもわかってる!!」

 

【修道院跡】

修道院は見るも無残に破壊しており、もはや原形が無かった
他の修道者達も何が起きたのか理解できていなかった

ただ、わかるものはそこに巨大な化物がいるということだけ・・・

 

エグザード「っててて・・・ブレイザ〜死んでるか〜?」

ブレイザー「勝手に殺すな・・・つーかふざけてる場合じゃねーだろ」

瓦礫の中から二人はなんとか脱出に成功していた

ブレイザー「だがどうする?奴には俺の物理攻撃は効かねぇし、おまえの武器も・・・」

エグザード「え〜い、四の五の言う暇あったら突撃だぁ〜!!」

ブレイザー「どアホ!!

 

???「ウェニアント・フレム・バクガ!!(いでよ・炎の・爆牙!!)

その叫び声が聞こえた途端、何処からかノイエ・ジールの腰までの大きさの巨大な獅子のような獣が現れた
そしてその獣はノイエ・ジールに向かっていった

???「そこの君達、大丈夫か?」

ブレイザー「あ、あぁ・・・あんたは何者だ?」

???「私か、私の名は・・・J・ジーク」

エグザード「J・・・ジーク・・・?」

 

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