―其ノ参:Type.D― |
『Aブロック一回戦、ブレイザーVS轟蛇』
轟蛇「一気に決めさせてもらう、必殺!烈破天しょぉぉぉう!!!」
ダダダダダダダダダダダダ・・・・・・!!!
ブレイザーは轟蛇の放ったパンチを見切り、すべて避けていった
轟蛇「何ぃぃぃっ!!?」
ブレイザー「悪いな、零距離は俺の間合いなんでね!!アッパーッ!!!」
轟蛇「ぶはぁぁぁ〜っ!!!」
轟蛇はいとも簡単に吹っ飛ばされ、そのままリングから落ちていった
ズシャンッ!
轟蛇「きぅ〜・・・・・・」
審判「・・・リ、リングアウト!勝者、ブレイザー!!」
アナ「あ、圧倒的です!!わずか6秒で決着が付いてしまったぁ〜!!これがブレイザー選手の力なんでしょうかぁ〜!?」
ブレイザー「(俺の本気があの程度だと思うなよなぁ・・・、まっいっか)」
J・ジーク「まぁ、あやつならあの選手では歯は立たないだろうな」
『Cブロック一回戦、エグザードVSパラジック』
パラジック「うぐはっ・・・!?」
アナ「一撃でKOーッ!!エグザード選手、『シールドマスター』パラジック選手を一撃でKOーッ!!」
J・ジーク「う〜む、だが如何せん戦い方が無謀だったな」
エグザード「そんなに俺が意外だったのかよ・・・!!」
エグザードはおもっきり拳を握り締めた
『Cブロック一回戦、烈風剣士ジンVSゼフィ』
ゼフィ「俺の攻撃が・・・すべて避わされているだとぉ!?」
ジン「ワンパターンで見え見えだぜ!必殺、ソニックワイバーン!!」
ゼフィ「う、うわぉぁぁぁ〜・・・・」
アナ「お〜っとゼフィ選手、闘技ドームを場外ホームランされてしまった〜、ジン選手の勝利です!!」
J・ジーク「あのジンという選手、結構な修羅場を歩んでいたようだな・・・」
エグザード「なんだ、あんま大したことなさそうだな!」
ブレイザー「言うな言うな、まっ!俺達が強過ぎるだけだがな!」
ブレ&エグ「「わはははははっ!」」
二人ともすっかり鼻が天狗になっていた
だが次のBブロック一回戦で二人は驚くべき光景を目にすることになる・・・
『Bブロック一回戦、プリズナーザクVSプレジデン』
プレジデン「喰らいなっ!!」
プレジデンの二丁リボルバーが火を吹く
無数の弾丸がプリズナーに襲い掛かる
だが、プリズナーは何事でもない様に余裕の表情を見せる
プリズナーザク「くくくく・・・せいぜい足掻け、虫けらが・・・」
ブゥンッ
襲ってくる弾丸を右手に持つ大斧、クロガネを高速で回転させ、すべてはじき返す
プレジデン「なっ!?」
そして一瞬にプレジデンの懐に入り・・・
プリズナーザク「・・・消えな」
ズバシュッ
ビチャッ
リング上には審判、真っ赤な血を浴びたプリズナー、
そして胴体を真っ二つに切り裂かれたプレジデンの体がそこに残っていた・・・
会場の空気は一瞬にして凍りつき
誰もがその異様な光景を直視することは出来なくなっていた・・・
観客は本当に殺人【キルド】が行われるとは思ってもいなかったようだ
アナ「・・・!?プ、プリズナーザク選手の・・・勝利・・・です!」
ユミカ「・・・何なのあの人・・・冷たさしか感じられない・・・」
ユミカは全身の震えが止まらなかった
プリズナーから感じられたのは・・・氷のような冷たさだけだった
J・ジーク「あの男、躊躇無くプレジデンを斬った・・・、奴は何者だ・・・」
プリズナーザク「くくくく・・・、・・・?」
ザザッ
控え室への渡り廊下を歩くプリズナーに
ブレイザーとエグザードが立ち塞がる
ブレイザー「貴様、まさか本当に人を殺るとはな・・・」
プリズナーザク「・・・俺はルールは破っていないぞ?ただ殺りたいように殺っただけだが?」
エグザード「てっめぇ!それでも心のある生き物か!?」
プリズナー「戦争に心など無用・・・心の迷いは自分の命を代償にする・・・」
ブレイザー「おまえ・・・まさか大戦に・・・」
二人の間を無理やり割って進もうとするプリズナー
エグザード「おい!まだ話は終わって・・・」
プリズナーザク「・・・次はお前達だ・・・」
ブレ&エグ「「・・・・・・・・・!?」」
カツカツカツカツカツ・・・・・・
エグザード「・・・お、おいブレイザー・・・」
ブレイザー「何も言うな・・・あの野郎、殺気びんびん出しやがって・・・」
エグザード「今度あいつと当たるのはお前だぞ!?どうすんだよあの化け物を!?」
ブレイザー「なぁに、化け物退治は俺たちの専売特許だ、旧世代のマシーン野郎なんかに負けるかよ・・・」
観客で賑わった、いや賑わっていたドーム内
ドーム上部にある特別観覧席から見下ろす人物、グランジル現国王であった
グランジル国王「ふっふっふっ・・・さぁ、私にまた戦いを見せておくれ・・・本物の戦いをな!」
大臣「しかし国王、やはり民衆の前で人殺しは・・・」
グランジル国王「・・・私に指図するのか・・・?国王であるこの私に」
大臣「あ、いえ、そのような・・・」
バンッ
大臣「がっ・・・!」
一つの銃声と共に倒れる大臣、既にその体は魂の離れた躯となっていた
撃ったのは・・・他ならぬ国王自身であった
グランジル国王「ふんっ目障りだ、そのゴミを片付けろ」
近衛兵「・・・は、はっ!」